今回は「登山用ヘッドライトの選び方」というテーマで、私が実際に購入したヘッドライト「ペツル アクティックコア」について、選定の経緯を交えながら詳しく紹介します。
これまで使っていたヘッドライトが壊れたため、新しいモデルに買い替えるにあたっての考え方や選定ポイントについても詳しく説明していきます。
使用していたヘッドライトと不満点
これまで愛用していたヘッドライトは約5年使い続けたもので、登山だけでなく、トレイルランニング、バックカントリースキー、釣りといったさまざまなアクティビティで活躍してくれました。
しかし、全ての面で満足していたわけではなく、以下の点で不満もありました。
1.スポットとワイドの切り替えがダイヤル式で使いにくい
ヘッドライトの明るさの切り替えはダイヤルで行っていたのですが、冬場の登山や寒冷地でのアクティビティではグローブをしたままの操作がとてもやりづらく、スムーズに切り替えができないことがストレスになっていました。
2.専用充電ケーブルが必要
長期の縦走登山やキャンプでは、なるべく装備をシンプルにまとめたいと考えていましたが、ヘッドライト専用の充電ケーブルが必要で、荷物が増えてしまっていたのが悩みの一つでした。
スマートフォンやその他の機器と共通の充電ケーブルが使えれば便利ですが、以前のモデルは独自のケーブルが必要でした。
3.明るさ調整が2段階
明るさは「小」と「大」の2段階しかなく、小は暗すぎ、大は明るすぎてバッテリーの消耗が激しく、フル充電でも「大」モードでは2時間しか持たないため、夜間行動の際にはバッテリー残量を気にしなければなりませんでした。
4.フィット調整がしづらい
ヘッドライトは直接頭に装着するだけでなく、キャップやヘルメット、ニット帽の上からも着用することが多いのですが、調整がしづらく、毎回微調整が必要な点が不満でした。
これらの不満点を改善できるヘッドライトを選びたいと思い、登山用ヘッドライトで評価の高い主要ブランドをいくつか比較しました。
その中で、「ペツル(PETZL)」「マイルストーン(Milestone)」「レッドレンザー(Ledlenser)」「モンベル(Montbell)」などの製品に注目しました。
こうして候補を絞り込むことで、どのように自分にとってベストなモデルを見つけたのかを説明していきます。
ヘッドライト選びの比較基準
今回、ヘッドライトを選ぶ際に重視したポイントは以下の通りです:
1.ビームパターンにミックス機能があるか
遠くの視界と足元を同時に照らせる「ミックスビーム」は登山では非常に重要です。
ミックスビームは、足元と遠くの景色を一度に照らすことができるため、わざわざ切り替える必要がなく、暗い山道をスムーズに歩けます。
行動中にヘッドライトの調整が不要になるため、登山中のストレスが大幅に軽減されます。
2.充電方式
登山やアウトドアの際には充電が便利にできるように、USB-C対応のモデルを優先しました。
USB-Cはスマートフォンや他のデバイスでも普及しているため、ケーブルを一本にまとめられるのがメリットです。
今回比較したモデルの中では、モンベルの製品のみがUSB-C対応でした。
3.照射時間
長期の縦走登山で使用することを想定し、バッテリーが長持ちすることも重要なポイントです。
特に暗闇で行動する場合、夜通し点灯させる必要があるため、長時間照射が可能なモデルが適しています。
マイルストーンやレッドレンザーのモデルは照射時間が短かったため、長時間の登山に少し不安を感じて選択から外しました。
4.残充電の確認機能
長時間の登山中にバッテリーの残量が確認できると非常に便利です。
残充電の確認ができることで、充電のタイミングを計画的に判断でき、万が一の時も余裕を持って対応できます。
5.段階調整と無段階調整
無段階調整は細かい明るさ調整が可能ですが、段階調整の方がスムーズで、パッと明るさを切り替えられるため好みです。
段階式であれば、簡単に好みの明るさに切り替えられるので、調整の手間も少なくなります。
ペツル「アクティックコア」の選定理由
各メーカーのヘッドライトを比較した結果、私にとって最も使い勝手が良いと感じたのは、ペツルの「アクティックコア」でした。
アクティックコアはペツルのスポーツ向けハイエンドモデルで、豊富な機能を備えています。
https://www.petzl.co.jp/headlamp/actik-core-2/
特に登山で求められる照射範囲やバッテリーの持ち、充電方法、操作性といった点で他のモデルよりも優れていました。
このモデルには大容量のリチャージャブルバッテリー「コア」が付属しています。
コアは単4電池でも使用できますが、リチャージャブルバッテリーを使用するとさらに照射力が向上します。
また、ヘッドバンドには反射材がついており、仲間と登山をする際に後ろからも視認しやすく、夜間での登山において非常に便利です。
アクティックコアには、足元と遠くの景色を同時に照らせるミックスビームが搭載されており、登山中に操作を気にせずに行動できます。
ビームパターンのミックス機能のおかげで、切り替えの手間が省けて非常に快適です。
アクティックコアの操作性と特徴
1.シンプルな操作性
ペツルのヘッドライトは、操作が非常にシンプルです。
スイッチは1つしかなく、簡単に照射レベルと光の色(白と赤)を選択できます。
ボタンを押すことで、弱・中・強の3段階の照射レベルに切り替えが可能で、必要に応じてすぐに明るさを調整できます。
2.赤色ライト機能
赤色ライトは長押しで切り替えが可能です。
赤色ライトは暗闇でも周囲をあまり明るくしすぎず、目に優しい照明として使用できます。
また、赤色は一度設定するとメモリ機能があり、次に点灯させた際にも赤色で始まるので、再設定の手間がかかりません。
3.ロック機能
ザックの中に収納する際に誤って点灯してしまわないよう、ロック機能が付いています。
ボタンを長押ししてロックすると、赤いランプが点滅し、ロック解除時には緑色に点灯するため、視覚的にロック状態が確認できます。
これにより、電池の無駄遣いを防げます。
4.充電と残量確認
バッテリーの充電はUSB-Cで行います。
充電中は赤色に点灯し、満充電になると緑色に変わります。
また、点灯時にバッテリー残量が緑、オレンジ、赤で表示され、50%以上、10-50%、10%未満と視覚的に把握できるので、登山中も残量がわかり安心です。
5.フィット調整の簡単さ
ストラップは片手で簡単にフィット調整ができる仕様です。
キャップやヘルメットにも装着しやすい設計になっているため、登山中でもスムーズに調整でき、快適に使用できました。
6.蓄光機能
ヘッドライト本体には蓄光機能が備わっており、暗闇の中でも目立つため、夜間にヘッドライトを探す際にもすぐに見つかります。
夜間出発やテント場での行動時には非常に便利で、ヘッドライトを置き忘れたり紛失するリスクを減らせます。
他の候補と比較
今回、最終的にペツル「アクティックコア」を選びましたが、比較対象としてマイルストーンのMS-iPhoneg2も候補に挙がっていました。
マイルストーンは非常に軽量で、価格も手頃です。
初心者やコストを抑えたい方にはおすすめできるモデルです。
しかし、ペツルのアクティックコアと比べると、照射時間やビームパターン、ストラップの調整しやすさで劣るため、最終的にはアクティックコアを選びました。
また、私はペツルのカラビナやヘルメットも使用しており、信頼感があった点も大きな決め手です。
まとめ
今回購入したペツル「アクティックコア」は、登山やアウトドア活動で非常に信頼性が高く、使い勝手も抜群のヘッドライトです。
特にビームパターンのミックス機能や、バッテリーの充実した機能、シンプルな操作性が魅力で、私にとって理想的なモデルとなりました。
夜間の登山やアウトドアで使用する際には、ストレスなく安全に照明が確保できることが非常に重要です。
アクティックコアは、これからも長く使い続けられる一台として大満足です。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。